剣道家をめざすセンセのぶろぐ。

「師弟同行」教うるは学ぶの半ばなり、、、どちらもまだまだです。

2016年 剣道用具考 剣道論

後継者という問題、、、この職人さんもそろそろ:ヲタクっぷり[45]

IMG_6142大変ご無沙汰しています、半年ぶりくらいでしょうか。
この間、個人的にはうまくいきそうになって浮かれていたら怪我してふりだし以下に戻り凹んだり、紆余曲折、人生楽しんでます(笑)
社会的には、九州の地震など、いろいろなことも起きています、、、熊本城も大変なこととなっており、完全に修復するには職人の技がもう伝承されていないところもあるようですね。

さて、袴を作ってもらったんです(写真)、この界では有名な職人さんです。
以前作ったものを元に着けて、最終的に採寸などして、、、その持って行った袴のたたみ方を褒められ、なぜかあっという間に出来上がり、しかも頼んだ数より多く作っていただきました(笑)
予期しない別タイプのものも作っていただき、個人的には大変興味があったので、うれしいばかりです。
(めずしく、研究室別室ではないところでの購入なんですけど)

以前、下記ポストを書きました。その続編となるかもしれません。
剣道具業界も技の伝承ということとなると危惧はしていましたが、いよいよ黄色信号のようです(赤なのかもしれません)、、、しいては剣道はどうやって継承するか、いろんなことの警鐘かもしれません。

> 拙ぶろぐ:道具の名称から…剣道これでいいのか?!:ヲタクっぷり[39]

 

竹刀職人さんは過去ポストに以下を書きましたが、その最初の方の映像にある伝統的工法で製作している職人は、埼玉の有名な方も急逝されたり、どんどん減少していて、しかも継承者もいないところが多いのです。
そして、今の多くの竹刀は、海外竹のオートメーション化された工程で製作されています。

> 拙ぶろぐ:竹刀をえらぶ基礎知識:ヲタクっぷり[13]

 

胴台で有名なところがふたつほど仕事を辞められると聞き及んでます。
永眞號で有名な高城さんは、個人的にはまだ続いていたことを存じませんでしたが、店を閉じたとか閉じるとか。
頑丈な仕事で有名な浅野さんも近いうちに辞められるようです、、、ここのもの、私は古いものを譲り受けとても大切に使わせてもらっています。

その他でも竹胴はあるのですが、深さを出すために60本立てに2本ずつ足して64本の胴台にするとか、高さを高くしたり低くしたりすることへの対応がなかなか難しいようです。
それなら、ファイバーとかプラスチックなら簡単なようですが、これは全くその話を聞いたことがありません。

手刺し剣道着がほとんどなくなり、それでも問題ないように、剣道は行われています。
この流れのように、竹胴もなっていくのでしょうか、、、手差し剣道具セットに平気で竹製じゃない胴を組んでいるのもとても多く、こういうのも問題なく行われていっていいのでしょうか。
これは、道具の流通量と竹胴の流通が伴っていないのか、もしくは安価や軽いものを求めるのが多いのかってところなんでしょうかね。
剣道具もミシン刺しが主流になるんでしょうね、、、個人的には形式的な手刺しより機能的なミシン刺しの布団が出てきているのも理解していますが。
さてさて、、、
技術開発がどんどんされ、いいものが凌駕していくのであれば、それでいいと思う自分もいます。
しかし、あくまでも代用品的なものが多いだけであって、根本的な機能、工芸品的な価値とか守らないとならないものがあると思っています。
それなりの価格、代用品でよろこぶユーザーがいるのが、結果的に職人さんたちの育成・継承を悩ませるんじゃないかな、、、ブランド物のバッグなんかはブランド名にあんなに価格出す日本人がその一方ではいるのに。

 

そして、今回作っていただいた袴の職人さんもそうです。
結果的に、袴というのはザクッとした寸法でいいんだと思えてしまうのかもしれませんが、、、

私の場合、お腹が運良く出てないこともあるのですが、和服には向いてない体型です(笑)
したがって、この袴は一般的なものより、お腹に当たる部分が狭いのです。
そこを変更すると他のバランスもあるので、これはお任せです、、、とても履いたスタイルがキレイになるし、気も引き締まります。

でも、ここももうそろそろやめてしまうようです。
続けてほしいなぁ、、、ノ◯オさん継がないかなぁ。

 

 

こういう技術の継承、、、その背景にはどうしてもビジネスとして成り立つのかということがあると思います。
竹刀、胴台もそうですし、ビジネスとして代用品や代用の製造過程が出てくるのはいいのですが、機能が向上しているならまだしも、そうでない部分もあるわけです。
こうやって、70%くらいの伝承を繰り返すと、次の「0.7×0.7」となり半分以下になっちゃいます。
結果、自らの首を絞めているような気がして、ビジネスって難しいと思ったりもします。

道具も剣道も、いろいろと考えるところがあるなぁ・・・と考えちゃって終わりにします、はい結論なしです。

少し忙しくなってるんですが、こんな戯言、後継者もいません(笑)
まぁ、せっかく始めたことですから、ぶろぐはやめませんので、末長くよろしくお願いしますね。

 

 

 

 

追伸:ヲタクの話
IMG_6140竹胴つながりですが、、、 IMG_6139ネットオークションがアツいです(笑)いろんなのでてます!

かの有名な「孝道」60本黒胴の未使用品です。
少し磨いたりキレイにしたのが写真です、、、昔の胴らしく竹は薄いのですが、これは見たことないくらい革がとても厚く丈夫さが伺えますね(ちょー重い 笑)

こういうのは道具をパーツとして組み立ててもらうことを知らないと落札しないんでしょうかね、、、とてもいい取引をさせてもらいました。
いい胴になってもらいましょう。

まぁ、こういうデッドストックではなく、どんどんこういうの工芸品かつ使うべき道具が出回る、ビジネスとして成立する剣道界を考えないとならないのかな、、、うーん。

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