剣道家をめざすセンセのぶろぐ。

「師弟同行」教うるは学ぶの半ばなり、、、どちらもまだまだです。

2011年 修行指導 剣道論

明後日に向けての気負い?勝負について少々考えてみた。

セ・リーグは中日が優勝した、、、野村氏なきあと、勝負への奇人っぷりを感じるのは、日本のプロスポーツでは落合氏だけのような気がするな。

Yahoo!ニュースより
Yahoo!ニュースより

落合氏というのは、とある方(後述の「組長さん」)から話を聞いて以来、好きなヒトの一人である。
たぶん、奇人変人の部類であり、チャンピオンが孤独である顕著な例なんだと思う。
今回の解任劇なんかそうじゃないかな、、、まぁ、ショー的要素もあり、興業だから客のよろこぶことも大事だろうけどね、、、でもこの監督としての成績で解雇されたら、世の中の指導者どうしたらいいのよ。
勝つことがなんたって、勝負の世界なんだし、プロフェッショナルな世界なんだから、、、と。

とくに、勝負に対する徹しぶりというのは、いまだに参考というより、影響をうけている。

その組長さんという方いわく、、、

落合氏は.000のコースがあったら、ソコに3球投げれば三振だとバッテリーに言うという。
しかしダメなバッテリーは、ビビって3球続けて投げられなかったり、その前後の見せ玉や別のコースや球種があって、ソコが生きると勘違いして、3球を続けて投げられず、その見せる球などを打たれてしまう。
それなら、.000のみを攻めて、打たれても、打てるかどうかということを含めたデータが出たほうがいいというのが、勝負師落合氏の考え方らしい。

たしかに、プロ野球は140試合以上のながい戦いで、今日の負けを明日に活かすことを本番できるからであろう。

以下がニュースからの抜粋。

(2011年10月18日 中日ドラゴンズ 優勝に関するニュース(Yahoo!ニュース)から)
前半戦終了時点で、首位・ヤクルトと8差。ただ、落合監督は動じなかった。「ちょうど72試合を終わって8ゲーム差だろ。後半に同じ試合数残ってるんだ。だから8ゲームは追い付けるだろ」。単純な数式。指揮官の動揺は、倍以上になって伝染する。泰然自若の姿勢を貫いた。

こういった考えが、以下のぶろぐを書いた背景だったりしています。

> 拙ぶろぐ:「本」:大会所感&デシへの感謝

組長さんとはこのぶろぐにコメントくれたヒトです、、、
彼のブログURLはその下に書いておきます、、、ちと変わったお方です、はい。
※えーと、対人競技ではムズカシイとか、変わっているとかは褒め言葉でもありますから、お許しあれ(笑)

> 関西医療大学 組長のブログ

そして、前述の3球続けて投げるというようなとは普段からの練習というか、稽古をしっかりしていないとできないでしょうねぇ、、、
以下の某範士や過去の剣道選手権者の言葉をかりますが(それぞれ2回目の登場かな)、これくらいのことができないと、、、私はまったくもってできないので、ただただ反省のみです。

(某範士の講話から)
剣道の修行は平凡なことの繰り返しである。その平凡なことの中に真理を発見する。そしてその中から名人達人が生れる。

(2009年度全日本剣道選手権大会優勝者のコメント)
誰でもできることを誰にもできないくらいやることが大切

他の競技から自分の専門競技をみる、このことは大変勉強になります。
柔道の先輩にもとてもお世話になって、私が携わるとある剣道の重要な任務がいま行われているわけだし、、、
他競技の方との話の中から、今の指導に活かされていることはとても多くあります。

そして一方では、昔、史的なことが大嫌いであったにもかかわらず、最近になってようやく勉強しないとと自然に気が向くようになってきた。
これは、自分の中でも歴史ができてきたからかもしれないし、今後が短くなってきたからかもしれない。
つまり、自分の過去だけでなく、競技そのものの歴史を踏まえ、今の時点を見つめ直して、将来展望をすることが重要であるということで、ただ成長・発展することがないという自分への危機感を持っているのかもしれない。

まぁ、危機感のないところにいい結果は出ないので、これはこれでよしとしたいが。

要するに、身体運動や競技として横断的に、そして縦断的にとりくまないとダメだという事かな。
引退のある競技をしていたら、のんびりっぷり、遅れて剣道に取り組んだの私のようなものには、こんな事で悩まずに、競技人ライフは終われただろうにね、、、剣道きびしいわwww

さて、勝負論みたいなことに話を少し戻して、、、しかししかしなんです、、、

3回も振ることができて、3割も打てたりする中で、さらにはヒットでつないで結果を紡ぎあげるわけで、わたしは、比較的得点がうまれる競技であると野球のことを見ています。
0対0の投手戦があまり見られないのも事実ですしね。

もし、野球が引き分けることが容易であれば、野球でも1勝して140余試合をすべて引き分けで、勝率10割で優勝でもいいと、落合氏ならいうのではないかとおもったりもします、、、(面白いかどうかは別です)。

では、剣道はとかんがえると、実力差ほど得点差が出なかったりする競技であったりもします。
ただ、その1本とか1勝というのが限りなく遠い差だったりするのを、本当に競技しているものはわかっていますが。
そう、先般9月の対戦で某スーパースター軍団と対決したわがデシたち、大将戦まで大健闘して0−2で負けましたが、「0÷2=∞」ということです。

しかし、このように剣道は、当然引き分けがかなり重要になる可能性もあります。
決して引き分けが簡単なわけではありません、、、が、重要なのです。
勝負に行けば、逆にそれはやられることになる、打つこと打たれることがウラハラにあるのですから、対人競技・格闘技・武道は精神的にも、戦術・戦略的にもやや複雑さもあるのでしょうかね。

引き分け狙いというのは剣道が本来で言うところのこれが本質ではないというのも一理です。

ただ、打つことも重要なのですが、団体戦では何人も戦う中でたった1本だけで勝つこともありと。
実際、この秋、うちのデシたちも2本で勝ち、3本で負け、2本で勝つというギリギリを我慢しつつ戦い抜いてきて、明後日の全日本というご褒美をいただいたのです。

フィギュアスケートや体操競技でいうところの「ノーミスをする」みたいな感覚になるのかな。
対人競技の場合、どちらもノーミスなら、結果的に引き分けですし。
つまり、重要なのは、積極的にノーミスをするわけで、、、剣道でいえば攻めて攻めての「三殺法」とでもいうのかな。
逃げて逃げてての引き分け狙いは、NGですし、不可能です、、、基本的にどこかを逃げれば、どこかにスキができるのが、この競技ですから。

三殺法
「剣を殺し、技を殺し、気を殺す」

そのためには、人間の行動科学で言うところの、「認知ー判断ー行動」という過程をしっかり踏まえさせて、そのなかで、自分の捉えられる機会というのを考え、判断して打突する、選手個々がしっかりと自分で責任をとるハラができるかどうかということになってくるのです。

以前2回、わたしのぶろぐに登場していますが、大好きな言葉なのでもう一回。
そう、「我慢」ということが普段から練られているかどうかも重要かもしれませんね。
最終的には、いまのデシたちには剣道も重要ですが、こういうところを学んでいってもらいたいものです。

「だいこんに花が咲いた」(宮崎TV) :卒業生送別会での先生の贈る言葉より

剣道は我慢です。
怖くても出なければいけない我慢。
また負ければいけない我慢。あるときはひかなければいけない我慢。
その我慢をした後に、機会とみたら、チャンスとみたら出る勇気、決断、そして行動。行動する、ものを起こすときには起爆の心を持つ。
ひとが止めようもないくらい、激しく出て行く。
そういう我慢と勇気とそして決断力で、社会を歩んでいって欲しい。
そうすればタイトルよりも段位よりもここで剣道をしたことがいきてくる。


> 拙ぶろぐ:剣道恋愛論
> 拙ぶろぐ:出来すぎな5月報告、、、このぶろぐもそろそろ1周年。

さぁ、、、ってなことで、ちょっと熱くなりましたが、明後日、今年の4年生には最後、ガンバってもらいたいとおもいます。
武運を祈ります、、、祈るしかないのが指導者ですね。

と、今回は特になにがなんだかわからない内容でしたね、、、戯言ということで。
次は、もうちょっと深く考えて書きます。
明後日の試合で気負っているのかもしれません、ということで、おゆるしくださいm(__)m

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3 コメント

  1. 勝つと思うな思えば負けよ、、、大会結果はそういうことでした。
    私の未熟さが選手まで届いて、、、

    このネタのタイトルをね、悩んでつけたんですが、そのまま、気負いだったということ。

    あらためて、1から勉強しなおすつもりでガンバリマス。
    組長さん、キヨ、コメントありがとうございました。

  2. 610さんのブログを拝見してから、勝つためにはどう稽古していけばいいのか考えていました。
    勝負をするからには勝たなくてはいけない、負けなければチームの負けはないわけだから、負けなければいい、打とうとすれば打たれる、逃げれば隙ができる…難しいです。
    自分がここだと決めたところに全力で打って打たれる、この経験の積み重ねが我慢につながっていくのでしょうか。全力、本気だからこそ感じることの繰り返しが大切なのかなぁと感じます。みせだまのようなごまかしを稽古でつかうことなく、ただ打つことなく、ここ!というところで出て失敗する…そんな稽古をしていけばいいのでしょうか。なんだかグルグルしてきましたが、稽古にのぞむにあたってなんとなくとか一か八かではない稽古を心がけていきたいなぁと思いました。

  3. 610先生のブログで野球を取り上げていただけるなんて感激です!

    しかも私のブログまで(汗)

    変わってますか(笑)
    610先生に言われれば光栄です!

    落合監督は『勝負!』というものを感じさせてくれる監督なのですが、
    いかんせん、その他の監督がそこで勝負できないという情けない状態です(泣)

    監督としての魅せ場を持っている監督が他にいないのが悲しいところです(汗)

    こうして見ると、野球をやっていなかったハズの610先生の野球論のほうがよっぽど納得がいきます(汗)

    武道の勝負論というのもホントに面白いです!野村監督もよく引用されますが・・・
    (そりゃ原点ですもんね!失礼しました)

    ところでこういったお話は610先生のお弟子さんはいつも聞けているのでしょうか?

    そうだとしたら、そんな方がこの先、どんな考え方で成長されていくのかとても楽しみです!

    たまに、この手のネタもお願いします(笑)

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