剣道用具の関連なのですが、ヲタクっぷりでもないポストにします。
スーパーバランス竹刀
こんなのがでています。
「試合規定重量はクリアしています」とまでご丁寧に説明をつけて。
竹刀は大きくは「4ピースをあわせた竹」と革等の「付属品」でできています。
付属品については、従来40g前後というのが一般的です。
しかし、これは付属で90gちかくあるというのです。
(注)写真はパクリです。
でもこういうのを販売しているってこともあり、そこへの批判などもでてきましょうから、出典は載せません、あしからず。
しかしながら、この発端は、売る側だけがわるいのではなく、買う側がいるんです。ニーズがあるから生まれるんですよね。
むかしから、先を削るなどをしてバランスを整えるなどは、やり過ぎたメンテナンスとしては合ったかもしれません。
でも、今回のニーズとシーズのことは、なんともやるせない気持ちでいっぱいになります。
正直、剣道っていいなぁってことすら思えないことですので、書き留めておきたいと思います。
そして、すこし科学の力とやらで、こういうのを駆逐してやらないと息巻いています(笑)
以前、以下の「木を見て森を見ず」ってポストを書いたけど、とにかく、ユーザー、業者さん、、、自分で自分の首を絞める行為になっているような気がしてならないね。
自分のやっている、生計を立てている「剣道」をよくしようとかいうことにはならないのかな、、、自分だけ勝てば、儲ければイイって話かな?
> 拙ぶろぐ:木を見て森を見ず〜竹刀の付属品から〜:ヲタクっぷり[27]
まず、ちょっとこのスーパーバランス竹刀とやらの使用をした方(親御さん)のレポートが以下のブログです。
> Kyoryuu-bl (`∀´):こっ、こいつは、ヤバイ (๑≧౪≦)
ここから、簡単に抜粋すると、、、
わずか、3試合で2ピース破損(≧▽≦)
お勧めしませんので、
購入しませんよう、
くれぐれも、お気をつけ下さい!
まぁ、言わずと知れた結果としかいえませんね。
そもそも、道具をつかう競技のレギュレーションでは、形状、重量、材料、工法などさまざまな規定がされます。
多くは一見、競技力の向上を阻害するようにみえるのですが、それをかいくぐって(こういう表現はよくないですけど)、道具の研究・開発、技術の発展をともなって、競技はさまざまな発展・変化をしているわけです。
昔で言えば、カール・ルイスが「あと○g軽くしたら世界記録を出す」といって靴の極限までの軽さをもとめたという話もあるし、その一方では、スピードのでる水着を開発したら結果的にはそれは禁止されたとかいう話もあります。
競技とそのレギュレーションという話のもう一つの大きな側面としては、安全性の担保のためのものです。
たとえば、アメフトやラグビーではマウスピースの着用が義務化されました。
ここを見失ってはならないんです。
剣道において考えるに、実はアバウトなルールかもしれない剣道で、ルールにないからいいとなると剣道のの良さってますますなくなるんじゃないかと思うし、なんだかなぁって気持ちばかりです。
> 全日本剣道連盟HPより> 剣道を知る> 剣道の試合・審判のルール
そして、、、こういう竹刀も販売されているようですね。
こうなると、先革を暑い革でつくればいいというまた馬鹿げた話をするんでしょうね。
スペシャルバランス竹刀
※これも検索してください、、、簡単にいうと先を細くして手元を太くしている竹刀です。
剣道も、そもそも竹刀の竹の強度、その安全性から重量制限というレギュレーションがつくられたです。
したがって、競技選手としてはやはりレギュレーションというのは気になりますが、付属品でしっかりクリアすればいいやって話ではないんです。
とはいえ、竹も自然製品ですから、季節・湿度によって何十gも変わります、つまり普段から手入れで対応できるものはできるはずです。
こういう使用者になってもらいたいですよね。
一方で、アルファベット3文字のシールがありますが、あれだからいいってもんでもないですね。
つまり出荷する際にOKとしても、ささくれたら手入れしていいんだろうか、手入れしたらもう一度検査してくれるんだろうかということですよね?
・・・そして付属品を外した上で良識ある検定をしているとはいえ、人が見てるのですから、その基準がもう一つ明確ではありません。
したがって、明確な基準がなければ、これを採用しない業者もでてくるのはしかたないですよね。
それはさておき、学生の連盟がでは、竹刀のピース間の隙間から向こうが見えるようなものはNGとすることを明文化したようです。
これはいいことなのですが、よっぽどブサイクに削りこんだとか、そもそもの竹の合わせがあっていないって場合でなければ、自分でちょっと器用に曲げたりすれば瞬間的なタメはつくれたりするんだよなぁとも思っています。
いろいろと自然の材料をつかっているので、規定に向いていない点も多々あるなか、使用者の善意が前提で成り立っているんですよね。
ということで、こういうのをモンスターなんとかだとか、ただただ水掛け論をくりかえしているような最近の報道とかみたいなことを、どうやって駆逐していくのかなぁって悩んでます。
竹についても個体差があるし、安全性は竹の形状だけでなく合わせとかタメの問題もあるし。そもそも、いろんな形状や重心があってしかるべきだし、個々での手入れとかメンテナンスはやってほしいし、旧来のいいところはなくしたくないし、、、むずかしいなぁ。
大会で用意した竹刀から選んで試合するようなことにしたらたぶん、道具をひとつの工芸品としてきた剣道の文化的な価値もさがってしまうんじゃないかと変な心配をしたり、、、付属品をとったらという、除脂肪体重みたいな機械をつくれるのかなとか馬鹿なことを考えつつ、いい方法を考えないとならないようです。
立場上、、、ちょっと本務でもあるし、今回は大組織からの下命を拝し、調査費用も捻出できそうなんですけど、とっても悩んでいます。
なにかこのアプローチにお知恵がありましたら、お教え下さい。
選手やコーチのヒトたちは、当然相手へのこともありますけど、どんなものでも扱える体力や技術をつけるような発想になってくださいね!
ということで、今回はこれで。
<2015//09/16追記>
書いたその日に追記なんですけど、、、
いわゆる「胴張り」ってのもそのはじまりみたいなもんかもしれませんということを追記しておきます。
結構、根深い問題かもしれないものに、メスを入れないとならないのかな。
<2015/09/21追記>
とある世界的な大会の補助で竹刀検量をした学生さんからもれききましたが、競技志向のつよいとある国ではこのような竹刀ばかりが検量に出されたようですね。
とにかく、規則の違反ではないにしろ、競技の変質する可能性も秘めていることもふくめて考えないとならないかもしれませんね。
<2015/12/10追記>
昨日、とある会議にてこの本物と他にも竹刀のピース間の隙間から向こうが見えるようなもの(写真)などいくつかをサンプルとしてみてきました。
このようなことが起こる背景には、業者サイドの問題もあるようです。
つまり、大量生産をしていく中で、基準に満たない竹刀(竹)は一定数出る、付属品を重くすれば、これを販売するための手段になるということです。
これまでは粗悪品は、安価で海外に出ることがあり日本には入ってこなかったようです。
ただ、そこまで大きくとりあつかっていた某国の剣道の人口減少もあり、徐々に日本に入ってきているようです。
まぁ、、、とはいっても、そもそも、この手段ってのも、、、なんだかなぁってことですけど。
頼むから、試合での竹刀は大会が用意して、試合場ごとに試合に入る前に大会の準備した竹刀の中から選んで出なくちゃならないようなことにならないでくれよ、、、って思うばかりです。
手入れなど道具を大切にする、相手への思いやりなどなど、、、こういうのは残って欲しいと思うばかりです。
とにもかくにも、本末転倒です。