大変ご無沙汰してます、2017年初の投稿となりますが、道具ヲタクは実は健在で、デザイナーになったりもしています、、、またこちらはゆっくり報告します。
剣道具、竹刀には全日本剣道連盟が公認している規格があります。
以下、右のような表紙の書籍であり、とても科学的に研究調査されています。
> 「竹刀及び剣道具規格」:全日本剣道連盟オンライン・ショップ
これに基づいて、道具は制作されるべきというガイドラインですね。
歴史的にいろいろとあったものを安全性のもとしっかりと数値化しつつ、現状のスタイルを変えないように熟考されたものといえます。
現在、過去にも書いたように道具業界は実は大変なことになっていると言えるのかもしれません。
さらには、これは竹刀だけでなく、小手ふとんがやたら短いなどなど道具にまで。。。
競技として考えると来たるべき波が来たとも言えるんですが、わたしも少々年齢を経て勝負をあまりしなくなったのもあって、いまは、心底、競技の普及発展を考えた場合、安全ありきだと思っているんです。
危ないことはやらない、やらせない、やっちゃいけないってことになりますからね、これからの世の中はますますと。
そしてですね、、、いまの剣道としては、竹刀・剣道具がないと剣道にはならないということも絶対肝にめいじておかないとなりませんね。
そこで、面ふとんの衝撃緩衝能力を測定してみたんです、、、これが今回メインでお話したかったことなんです。
まず、冒頭の本をもとに実施されているのが、アルファベット3文字の竹刀の安全規格ですね。
でもこれ、冒頭の規格に書かれている基準を全ては満たしてなかったりしているとも聞きます。
最近では乾燥してるのもあるんでしょうか、竹刀の竹自体もよろしくないのが多く、この基準を満たして(シールがあって)もよく折れるなども聞きます。
この結果、竹刀については、大組織では根本的な見直しがされているとかいないとか、、、
そんなこともあってかないのか、、、冒頭のあの本、熟読しまくりです、、、いまわたくし。
また、大会でもこうなるんですね、、、
> 全日本剣道道場連盟HP トピックス:全日本剣道道場連盟より重大なお知らせがございます。
こういった場合、カーボン竹刀とかはどうなるんでしょうね、安全は当然連盟がOK出しているのに、アルファベット3文字をつけないとダメになるのかな、、、いちいち検査を受けないとならないんのかな?
試合審判規則のおおもとから見ると疑う余地もなく正しい道具なんだけどな???
そして、先にも書いたように、実は、ふとんの衝撃緩衝テスト、、、本務というか、うちの会社でもできることに気づいたんです(はやく気づけ、おれ)。
試しにちょっとやってみたんです、、、そうしたらなんと衝撃的な、、、
25cmの高さから、1kgの剛球を落として布団を介して力を測定するって設定ですね。
基準を見るとだいたい70%くらいの衝撃緩衝をするとOKなような感じです、、、なぜこの基準となったのかについては今度、調査確認したいと思います。
そこで、一般に物流している良いとされる布団を借りてきて検査しました、、、これは60%を満たすことがなく全くダメでした(使ったことあるけど、そりゃ痛いわな)。
わたしが使っていて、まぁまぁいいんじゃないって思っているものは、ギリギリだったり。
さらにこれは絶対いいと思っているものは当然ガイドラインを大きくクリアしてました、、、ホント面白い結果が出て来ましたねぇ。
こう考えると、現状物流している面ふとんってほとんどがヤバいかもしれませんね。
大昔の剣道具のふとんはかなりかたく、重く、使いづらいという感じがありました(その一方でペラペラなふとんもあったと思います)。
このかたさ・重さは、実は必要だったのかもしれません、、、と思ってしまうんですね、この測定値からは。
昨今では、軽量とか、柔らかくすぐに使える(使いやすい)ってことが求められすぎて、この安全が失われているのかもしれません。
今後、調査を継続していきたいとおもいます。
また、使いやすさと安全は背反するようなことになるのかもしれませんが、共存させてもらいたいと、せつに作り手にはお願いしたいと思います。
そしてそして、こういうことを言ったらいけないとは思うんですが、競技ではふとんに当たってなくても有効打突は取られてしまう可能性はありますし、そこでちゃんと納めてくるのが剣道のいいところでもあると思っています。
つまり、当たる当たらないの問題ではなく、冒頭でも書きましたが、兎にも角にも安全な道具であるが大前提、、、「防具」って発想が大事ではないかなと思うんです。
ぜひ、こういう観点はなくさないでほしいですし、なくなったら剣道は安全であるということがいえなくなり、言えなくなったら、いろいろないい効果があったとしても「危ない」ということに淘汰されちゃうってことを、、、拙いながらも危惧しているところです。
私見となります、、、
競技である以上、ポイントとなる部位の大きさを平等性から語るのが是か否かも重要なんでしょう。
ただ、寸法を決めてしまうと、部位の大きさにより小さい体格の人は、防具によって動きづらさ、それによる身体への負担(慢性的な問題)などが、起こるかもしれません。
つまり、何センチとかいうことではなく、前腕橈骨の1/2は隠すことなどという「概念規定」をしっかりと作るのがいいんじゃないかなと思ってます、、、これなら個々人の特性に合わせた安全が担保できるんではないかと思うからです。
さらには、この「規定」を守れなかった場合には大会への参加を認めないことがあるなどとルールに書けば、剣道人のモラルは高いから大丈夫って思う、思いたいんですよね。
ちょっと似たような競技を取り上げると、、、フェンシングの競技規則m.28 、メタルジャケットの規定では、防具かつポイントとなる部分には以下のようにあります。
防護ジャケットの上に着用するメタルオーバージャケットの伝導面は、選手の有効面(cf. t.47)全体を構えの時に例外なく完全に保護していなければならない。
つまり、ポイント部分という寸法の観点より防具という観点から、人それぞれに合わせた上での安全性を担保しようと見受けられます。
また、公認の道具であることも剣道とは大きく違いますが、、、これらについては続きとして考えていることもあるにはあるんですが、今回はここまでにします。
さらに、わたしがブログを始めようと思ったきっかけの出来事の過去の拙いポストを添えておきます。
いまのスタイル、、、すばらしいのですよ!!
しかししかし、測定、おもしろいなぁ、、、、測りまくるか、研究者っぽいぞ!?!?
でも、仕事が増えます、剣道にとっては必要なのかもしれないんですけど。
<2017/03/23 追記>
面ふとん、昨今ではいろいろな問題が起きているようです。
打たれて脳しんとうのような状態になったとか、、、
強烈な情報としては、頭部をたたかれることによる難聴がおきて剣道をやめるように医者からいわれたとか、、、
剣道で難聴はおきるということは研究報告がされていますが、その要因は打撃によるものか、騒音によるものかは特定されていませんし、どちらも要因であるともいえるのかもしれません。
ただ、防具としてはここの要因があきらかではないとしても、こんなことはあってほしくないなぁと思います、、、ということでこのような情報があること紹介として追記しておきたいと思います。