剣道家をめざすセンセのぶろぐ。

「師弟同行」教うるは学ぶの半ばなり、、、どちらもまだまだです。

2012年 剣道論 雑記

剣道のルールに思うこと[3]:ポイント制と時間制

2012オリンピックのニュースの1シーンより
2012オリンピックのニュースの1シーンより

ロンドンオリンピックが後半戦にはいりますね、、、寝不足です。
いろいろと判定が覆ったり、柔道ではジュリーという方々が有名になったり、わざと負けたり、引き分けて2位通過をすることが報道が変に煽ったり、前半戦だけで、今回はホントいろいろとありますね。

個人的には、柔道のジュリーそのものも悪いばかりではなく、判定の正確性にはいいこともあるんじゃないかと思ったりもします(でしゃばりすぎとも思いますが)。

また、2位通過をするための引き分けを女子サッカーの監督がおおやけに謝罪してみたり、バドミントンのわざと負けて2位通過ねらうのも、どちらも競技をメダルをとるということに対しては、合目的的におこなわれていると考えた場合、それはそれで、、、と思っています。
この件はマスコミの書くフェアプレー云々ではなく、負けても金メダルをとれるという大会・競技のやり方・システムの問題ですから、そこらへんがどうもちゃんと報道しないといけないところが勘違いしているんではないかと思っています。

「武道」をしていると、「報道」だって「道」の名のもとに生きてくれって思っていたりします。

まぁ問題といえば、入場料をとったショーとしては問題あるともいえましょう、、、ただこれも商業オリンピックにした大会運営サイドの問題ですから、選手・監督の問題でもないのではないでしょう???

さて、柔道が次回から団体戦をおこなうということが報道されていましたね。
1秒で大抗議した競技もあるなかで、、、武道はスポーツ競技のルールからいうと大きな問題をはらんでいますよね。
剣道も同様ですから、知っておかないといけないかもしれませんね。

スポーツ競技のルールは、おおきく以下の2つに別れるのです。
原則としては、これらが混在するのはよろしくないでしょうね。

・ポイント制:得点の上限がありそこに達したら勝利となる。バレーボール、バドミントンなど
・時間制:時間の制限があり、その時間になった時点での得点で勝敗がきまる。サッカーなど


武道の対人形式で行われる競技のほとんどと武道ではなくても対人形式で行われる一部の競技(レスリング)では、ポイント制と時間性が併用して行われます。

ためしに、考えてみましょう・・・・
柔道で一本の技がでるまで延々つづける、剣道では時間いっぱいやって10本勝ちとかになる、、、ということでしょうか。

このテーマは以下のポストの途中に脱線ばなしとして一度書いていますが、あらためてオリンピックを見て、いろいろな場合への対応を考えていかないといけないのかなということで、再度考えてみたいと思いました。

> 拙ぶろぐ:剣道のルールに思うこと[1]:団体戦オーダー

武道のポイント制と時間制のルールで団体戦を行った場合、以下のようのな問題点があるといえましょう。
たとえば、剣道の5人の団体戦の場合、5試合ともに1本勝ち、もしくは引き分けの場合は25分の試合時間をしたことになります、、、トータルが勝者数、取得本数が同じ場合は代表戦になります。
この場合はとくに問題はありません。

問題は、2本を取って時間がはやく終わっての勝ちがでての引き分けの場合です。

互いのチームに2本取っての勝ちがあり同点で、代表戦といっても、、、実際は「取得本数/時間」で考えると意味合いが違うともいえます。
つまり、時間を同じにした場合は、3本取るポジションがあったかもしれないということです。
あるいは最終的に、同じ特点をとるにあたってかかった時間が短いほうが優秀ではないかということにも、一理あるだろうということなんです。

一方、時間ではないとした場合、打率でも優劣をつけることは可能でしょう、一刀両断というのが大切だと言ってることだし。
ただ、計算は大変ですね、ジュリーではないですけど、第4の審判が必要になります(笑)

このようにふたつの本来は独立してあるべき競技ルールの原則が併用されるのであって、とくに団体戦ではどちらかにしないと、オリンピックなどをみて思うに、世間一般的には抗議の対象となるのかなぁという危惧感をいだいているんです。

兎にも角にも、冒頭にオリンピックについて書いた大会・競技のやり方、システムに問題があるのかもしれません、、、

たとえば、武道の大会はほぼ一日でやってしまうので、とくに体力的要素がパフォーマンスに大きな影響を与えるという場合で、ポイント制を採用した場合、、、柔道で一本取るまで(技あり2つとるまで)を実施した場合、疲れてしまって、最後の決勝がとてもつまらないものになるかもしれません。
でも、一本取るというのが、柔道でいえば醍醐味なのに、、、と私は思ってますが。
相撲みたいに一日一番、そこまではいかないにしても、1日に1,2試合しかしないってなったらオモシロイかもしれませんね。

また、剣道も昨今試合時間の長くなるのが問題となっています、、、この原因については諸説ありますが、今回はスルーしますね。
先の少年大会では決勝戦が20時すぎに行われていました、、、これは問題じゃないかな?
映像配信の仕事してんたんですけど、テレビで子どもは20時すぎたら出演できないはずで、そこらへんの倫理観がきになっていました。
つまり、団体でも勝敗つくまでのポイント制で実施したら、いつになったら終わるのかわかりませんからね。

でも、制限時間があるために、ぞくにいう引き分け狙いとか、小さなポイントで勝ちを得ようとすることが、競技のオモシロさを奪っていると考えるとどうなるのかなと、どうどうめぐりの展開になりそうですね(汗)

わたしのテリトリーである学生の大会を考えると、剣道は春秋それぞれ大会は1日ですべてが終わってしまいます(全国大会にいくと1日追加です)。
他の競技は春秋にそれぞれリーグ戦があります、さらにリーグで勝つと次があります。
剣道は、一生懸命稽古してきたのですが、それを1日で終わるんです、、、これは教育的なのかどうか考えるときもあります。

どうするのがいいんでしょうねぇ、、、やっぱり今回も結論はありませんねぇ、いつもスミマセン┏○

競技としてベストは、選手同士で判定するのがいいのかもしれません、、、しかし、人間エゴが強いためそんなことはできませんし、第3者に委ねて競技をするわけですし、そのルールありきで参加するので、参加してから抗議したりするのは、わたしはあまり好きではないのですが。

とにかく、オリンピックでは1秒のことで進行が止まるくらいですから、どんどん世界的に普及すれば、クレームがつくようになるでしょう、、、
現状のはらむ問題点をいろいろと把握しておいて、今後はこう言ったことの対応をまえもって考えておくべきかなと。
すでに剣道の世界でもクレームということでいえば、、、イタリアのとある大会でもあったようですし。

今回のことは剣道だけのルール問題点ではありませんけど、ある意味、どうでもいいではないかってことを考えなくてはならないんだろうなぁ、、、と、国際的なスポーツの祭典をみて感じてます。

世知辛い世の中です???

ちなみに、どちらかにしろと言ってるんではないですよ。
実力差があっても、2点差で終わるから、団体戦では緊迫感、緊張感ある中での試合となり、いろいろな勝利へのアプローチ方法も出てきたりするわけですから。
ただ、いまは「防御体勢」について、注意や反則を与えようとしているのが剣道界でもあります。
いつやら、柔道で言うところの「指導」でのポイントが生まれるのか、 心配でもあるんです。
本質の取りに行くという競技で在り続けて欲しいんですけどね、、、
どうしたらいいか、もっと勉強したいとおもいます。

まったくもって、余談ですが、、、

剣道のルールが曖昧だなぁと、数日前に審判して思ったことがあります。
きっちりとした大会でない審判だったので、不戦勝のコールをすることが多くありました。
そして初心者も多くいたため、立って勝ち名乗りをうけることがわかってないんですね。
でも、、、これは少々剣道をした上での常識であって、初心者は「始め」が宣告されて立つように指導されてますし、ルール化されているはずです。
勝手に立って試合を始めたら怒られるわけで、、、こういうところでも、なぜがいっぱいありますね、初心者は当然悩みますよね。
韓国ルールは蹲踞がないのでこんな問題が起きないかな、、、そっちがいいと言ってるわけではありませんよ、念のため。

とにかく、いろんなことのなぜを考えていくことも、シゴトの一環だったりします。
今後もご指導ください、わたし自身も勉強して行きます。

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3 コメント

  1. 匿名さま
    レスが大変遅くてすみません、、、はい、そういうことなんですが、あえての、、、。

    ちなみに、せっかくなので「道」について少々コメントで書いておきます(受け売りでもありますけど)

    道には以下のような意味がありますね。

    ・人の通行するところ
    ・人として守るべき条理
    ・行政上の区画
    ・専門の領域
    ・極意
    ・宇宙の大原理
    ・言うこと、語ること

    そして、長い歴史の中で積み重ねてきた文化的な部分から、様々な文化の蓄積を表現する語としてつかわれるようになったといえるんでしょうね。

  2. 報道の「道」は武道の「道」と同じ字ですが、道の字には「云う(言う)」という意味があり、報道の「道」はこの言う(云う)という意味です。皆に知らしめるために言うのです。余計なことで済みません。

  3. この問題に関するネタを待っておりました!
    オリンピックをみていて610先生ならこの審判問題をどう語っていただけるのか!

    私も答えは思いつきませんが一方的に審判が悪いの報道には少々疑問がありモヤモヤしておりました・・・
    というより、色々事情があって今の形もあると思いましたんで・・・

    ありがとうございます!

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