剣道具でお洒落する点については大きくは以下でしょうか、、、

1)胸の雲飾り、面の段飾りなど
2)面・胴の蜀江
3)胴台の塗り(色、模様)
4)垂や面・小手布団の革の飾り
5)着装

剣道具師修行中の私のかわいい後輩の作品「胴胸」 雲飾り=関東松飾り、蜀光=鉄紺糸の刺し
剣道具師修行中の私のかわいい後輩の作品「胴胸」
雲飾り=関東松飾り、蜀光=鉄紺糸の刺し

でもそれぞれには意味もあるし、「和」のテイストもたくさんあるんです。

 

最近勝手に出てきて剣道界から排除されつつある、ある部分の色が黒いものがありますね。
これについては、平等性などという観点からNGといわれてますが、それでは白い剣道具や剣道着・袴、さらには蜀江や胴台の塗りの違い、しまいには手ぬぐいの染めの違いなどなど、説明がつかなくなります。

魔除けなどの意味合いをもつ「朱」を使う部分はそんなに多くないので、剣道が日本の伝統文化であると強くいうのであれば、既出のブログ(「古人の知恵『剣道具材料編』:ヲタクっぷり[2]」)の余談の「色」の観点から「ここは朱を使います」的な規制してもらうのがいいなぁと私見として思っています。

※こういう規制をした場合、胴の変わり塗りなどは整合性がないかもしれませんね、、、まぁこちらは、日本の伝統工芸かつ武将もいろいろとオシャレした名残ということでお許しあれ?!

 

 

さて、まず雲飾りおよび蜀江。
蜀江は表裏それぞれの皮革と芯材を縫い合わせ、雲飾りはその表裏のパーツを通して縫い付けています(ヘリ革でもまとめています)。
したがって、蜀江にも、飾りにも意味があるのです。

雲飾りには、盛り上げることにより胸や顎から竹刀が、胸部から無防備である身体へ流れていかないためのストッパー(滑り止め)の役目があります。
ちなみに、これは組紐みたいのを縫い付けるのではなく、一本の糸から編み上げていくのです。
また、各パーツを合わせていること、滑り止めであるという性質から、あまりに複雑なものは必要はないと思います。
この飾りは雲や松という自然を模したものが多く、こういうところって風情があってイイですよね。

また、雲飾りの周りには綿(わた)を詰めることになるので、全部刺してあるような胴胸と比較して、衝撃の身体への伝わりを緩和し、体に馴染みやすく、ストッパーとしての飾りもあるので、より安全なものとなります。

 

蜀江は、表裏の革と芯材を縫い付けることと、胸や顎の表面のすべり止めになることになります。
本来刺しで縫い止めていればいいのに、それを、刺し糸の色や刺し方による模様などつくるのですから、粋ですよね。
亀甲、波千鳥、毘沙門、花菱、、、日本の伝統的な模様ばかりです。
機能的には、あまり細かい複雑な模様は絹糸が表に多く出ることとなり、竹刀を流れないようにするためにはむいてないでしょう。
さらには、革に多くの針をさすことは、素材を傷つけることにもなります。
こういうことが、工芸品でもあり、実用品でもあるところのさじ加減の難しさかな。

 

胴台の塗りについては、一番個性がだせるところでしょうか。
漆工芸としての素晴らしさは感じてます。
塗り方の工夫や貝殻をつかって変わり塗りをしたり、紋や絵の蒔絵の技術はスゴいです。
しかしながら、そもそもは網代編みの竹胴だったり、実践的には漆も黒と朱色がほとんどであったのだから、華美なのはどうかと考えます。(工芸品としての魅力は別ですが)
中山博道先生が折りたたみのジュラルミンの胴を使っていたといいますが、ヲタ的には、こういう方が斬新でステキと思ってしまいます(笑)
個人的には、黒で、高価でない呂色でない漆塗り…大昔の黒板みたいな実用性のみって塗りに萌えます。

 

布団に貼ってある革は、布地だけより皮革があるほうが、竹刀による打突の摩擦に強いことにあります。
布製の織り地を貼っているものもありますが、これは刺し子の現代版(機械製作版)です。
これも、生地だけでは弱いので、編んで強化したものでこの部分に使われるのです。
汗が抜けやすく合理的なところもありますが、一般的には革のほうが擦れには強く、素材自体に衝撃緩衝性もあります。

余談ですが、このことからも面ひもの引き革が、この革の部分からはみ出ているのは、理に適っていません。
またさらに話題は違いますが、その引き革が分厚かったりして、竹刀などが引っかかる可能性のあるのも、安全性からあまり好ましくありません。

ということで、この模様、カッティングはどうでもいいことになりますね。
複雑になれば手間はかかりますし、それをヨシとするのもいいでしょう。
一方では長年の使用により、複雑な形(細かい部分)の革は傷みやすくなるという見解もあります。

 

あとは、面布団や顎の裏に貼る革、小桜、印伝など。
基本的に、小桜の革は燻していない革なので強さはなく、茶革そしてそれを藍染めした紺革のほうが強いです。
印伝は、茶革・紺革に漆をのっけたものです、剣道具に使った場合は上にのった漆の模様が革の動きがはげしいためとれることもあります。
模様と強度の何を選ぶかということでしょうかね、、、個人的には強度の高く、長持ちするものがいいと思います。
模様の意味的には、「桜」はその散り際の美しさ、「蜻蛉」は「勝ち虫」ともいい後にさがらないことなどにかけて、武将が好んだといわれています。
しかしながら、こういうものを何でも盛り込んでしまう、、、蜻蛉と桜の共存などは季節感がなく、ナンセンスですよね(汗)

 

 

そしてもっとも重要なのは、「着装」です。
これこそ、、、ファッション!?

 

「広く行われるスタイルや風習」がファッションの意であれば、上記のことはしっかりおさえつつ、今ある道具の機能、とくに安全性をしっかり確保できるように着けてもらいたいと思ってます。
ある程度の線は不動のスタイルということで・・・つまり、タイトルにもありますが、おしも「おされ」ぬ部分はあるんです!!!
いままでにいろいろと流行みたいのものがありましたが、近年では古来のもののスタイルに落ち着いてきている感があります、これはいい方向だと思っています。

 

となると、必要になるのは、何はさておき、サイズが合うことですね。
身体にフィットした道具をつけられている方は、ステキですね。
このこと(着装)については、またネタおこしします。

 

 

 

今回はここまで…洗濯はまだまだですね(笑)

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2件のコメント

  1. ちなみに写真は、私の胴ではありませんよ。
    単純に、いつも世話になっている、剣道具師修行中の後輩の作品。
    本人談「まだまだ、お恥ずかしい」とのこと。
    世間に出回っているのなんて勝負にならないくらいいいものですけどね。
    まぁ、もっとうまくなれって、応援しています。

    ちなみに、宿題を出しているんですが、まだまだ受けてくれません。
    ってか、ビビッちゃってるのかな?

    まずは「やる」、、、これが大事なこと。
    やってみて、あーだこーだ、うまくいったいかないってのが、実は楽しかったりするんだョ。

    ガンバッテ欲しいものです。
    まず、やってくれぃ!!!

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