剣道家をめざすセンセのぶろぐ。

「師弟同行」教うるは学ぶの半ばなり、、、どちらもまだまだです。

2014年 剣道用具考

剣道具の洗濯(番外編・殺菌?!):ヲタクっぷり[38]

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冷凍庫!!!

夏もおわり、大汗を溜め込んだ剣道具、、、この時期、結構アクセスいただくのは下記のポスト。
わたしも実際してますし、やったらやめられません!!!

> 拙ぶろぐ: 剣道具の洗濯(理屈と経緯):ヲタクっぷり[17]
> 拙ぶろぐ: 剣道具の洗濯(本編):ヲタクっぷり[21]
> 拙ぶろぐ: 剣道具の洗濯(マニュアル編):ヲタクっぷり[22]

 

そして、衝撃的な記事を発見!!!
上記剣道具の洗濯からの最終仕上げ、殺菌になるかもしれないと・・・ヲタクの実験報告です(笑)

> えっ!『冷凍庫にスニーカー? ジーンズ!?』信じられない☆本当の話♪やってみようよ♡

ジーンズのマニアには、ジーンズは洗わない方がイイという話があり、その臭いやバクテリアを退治する方法らしいです。
これ自体、科学的根拠は不明らしいですが、ジーンズのメーカーのヒトたちすら太鼓判をおすとか。

この記事は上記をもとにシューズで実験された記事なのですが、、、

 

となれば、試すしかない、負けてられないよ、、、剣道具も、剣道具ヲタクとしても。

 

臭いに関する測定機器はもっていないのですが、まずは人柱になるくらいはできる、とにかくやるってことです。

 

剣道具には実際多くの細菌が発生します。

日本武道学会の武道学研究で「剣道+細菌」で検索すると以下がヒットしますし、これらの報告を読むと気分悪くなるヒトも出るかもしれません(笑)

> J-STAGE 武道学研究 検索:「剣道+細菌」

 

臭いについては、ほぼ冒頭の洗濯によって不満はなくなりますので、ココらへんはいいとして、気になるのは殺菌です。

 

一般論として殺菌をかんがえると当然、熱によって死滅させるのがいいのかなと考えます。

ちょっと話が脱線しますが、わたしの知っている職人さんは、伝統工芸を守るだけでなく、いろんなトライをしています。
(そのながれに、わたしもいますけど)
面を仕立てるために納期がなく、面縁につかう生革を熱湯で柔らかくして仕立てた結果、数ヶ月後には面縁が壊れたということを聞いています。
※生革は、面を製造するためには水に浸してやわらかくしますが、そのやわらかくするのに時間がかかるのです。

このすぐ壊れたという問題は、以下の「ショウ」の問題だと思いますが、革にたいして熱はあまりよくないのかなと推察できます。

> 拙ぶろぐ:皮・革(かわ)の「ショウ」:ヲタクっぷり[30]

 

また、革ではなく、人体、髪の毛などを考えると、ドライヤーで乾かすにもその傷みを考えるくらいですよね。
そして、剣道具の乾燥にあたり、乾燥機や乾燥室というのは、一昔は熱風によって乾かす方式だったのが、いまでは風を循環させるシステムになっています。
これは、熱による急速乾燥で、革や布の縮みや劣化が激しかったことによると思います。

つまり、革にとって熱はよくないってことだと思います。

 

 

そこで、今回でてきたのが、冷凍による殺菌です。
ある意味、逆説的ですが、目からうろこみたいな話でした。

また、話を脱線させますが、上記の面を仕立てるための生革ばなしの逆バージョンのおちゃめになる話があります。
それは、別の職人さんが、ある程度水でもどした生革を冷凍保存して(アルデンテ状態)、使うときに水でかるく戻して、いつでもすぐに使えるように、ということをしたそうです。
結果としては、、、水分を含んで冷凍をしたものですから、いわゆる「しもやけ」をおこし、面縁がキレイに目が立たなかったと聞いています(漆をぬったらわからないかもしれませんが)。

したがって、今回の冷凍については、布であるジーンズや革でもないかもしれないシューズはいいとして、革が大丈夫なのかという不安はあったのです。

 

 

 

でもね、思い立ったらとまらないのがヲタクたる由縁。

 

 

 

やりました。

 

 

 

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冷凍庫へ!

<実験①>

当然ですね、実験としては片方だけ冷凍庫にいれました。
(凍った壁面と革が接触し、しもやけがこわいのでビニール袋にいれました)
それは左右で同じようにつかってきたものが比較対照できないとダメですからね(科学者っぽい・・・笑)

 

(仮説)冷凍庫に入れた方が臭さが消える。

 

ただ、家庭では大変なことになるでしょうね。
会社の冷凍庫でトライ m(__)m

 

 

まず、重要な報告!!!

 

鞣した革は冷凍庫に入れても凍りません!

 

でも、汗かいたり、濡れているものをいれたら、それは当然凍るとおもいますし、しもやけという症状になるでしょうね。
たぶん、生革だから鞣し革だからってことじゃないですね、、、

 

そして実験①の結論。

 

匂い、、、元が臭くなかったため、いまひとつ判断できず(笑)

なんとなく、臭くないような気がする程度です。

 

 

<実験②>

そこで、実験②です。
もし、菌が死滅しているなら、、、ということで、実験①の小手を稽古で使用。

 

(仮説)冷蔵庫に入れてない方の小手がクサイはず?

 

稽古をして、乾燥する段階で、右と左を比較しつつ、クンクンと。

 

うーん、わかりません(笑)

 

 

わからないんです。

 

 

 

 

∴ ということで、実験終わり。

 

 

 

紹介したシューズの洗濯・殺菌のブログのまとめは臭くないってことですが、臭いについては、たぶん冷凍より洗濯の影響が大きいんじゃないかなと思いますし、剣道具のことからはそう確信します。

そして、殺菌がされているか否かについては、嗅覚ではわからないところもあるでしょう。
もしそういう効果があれば、冷凍庫に入れてもいいのかなということになりました。

正直、劇的に臭さ対策の革新的なことになるのではと、面の入る冷凍庫ほしくなるのではないかと心配をしたのですが、そこまではいいようです。

 

ちなみに、殺菌には以下の様なシステムがとあるところにあります。
ただ、藍にはよろしくないようですので、いいシステムとはいえません。
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結局、洗濯をこまかにすれば、まだ剣道具では十分かもしれません。

今度、剣道具を洗濯をすることや冷凍することで、細菌がどれだけ除去できるのか、前述の研究者たちに依頼するかな・・・結局結論なし(笑)
もし、そういうことになりましたら、、、世間にしっかりとした方法で報告しないとなりませんね。

 

また、もしとても芳しい道具を冷凍庫にいれて実験される方がおられましたら、コメントにてご報告賜りたくおもいます。
よろしくお願いいたします。

 

 

まぁ、前回のポストで次はいい記事書くっていったのですが、今回はもっとあってもなくてもイイポストでしたね、すみませんm(__)m

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