剣道家をめざすセンセのぶろぐ。

「師弟同行」教うるは学ぶの半ばなり、、、どちらもまだまだです。

2011年 剣道用具考

剣道具の洗濯(理屈と経緯):ヲタクっぷり[17]

とある大会でのアップ風景
とある大会でのアップ風景

さて、夏の大会シーズン。

最近は、大会にでるより、裏方の方が多く、、、。
しかし、こっちが剣道しないでいるときの、、、中学生とか、、、クサいですな、剣道具。

そういうことで、「剣道具の洗濯」・・・とってもリクエストの多いネタにとりかかろうと思います(大会中なのに)。
といっても、導入です。

まず、拙ぶろぐのヲタクっぷりの第1弾で、洗濯へむけてのことを少々書いています(以下参照)。

> 拙ぶろぐ : 剣道具のつきあい方:ヲタクっぷり[1]

また、それにかかりCATEGORY「剣道具考」というのにまとめて、剣道具のいろいろな話を記録し、洗濯するために知っておいてもらいたい道具の構造なども散りばめているつもりだったりします。

> 拙ぶろぐ : カテゴリー「剣道具考」

まぁ、順序立てて書かなくていいのがブログの面白いところでもあるので、、、結局、順序は支離滅裂で、いろいろなところにいろいろなメモが埋もれていますので、改めて復習もしつつ、基礎的な理論めいたこと(屁理屈っぽいんですが・・・)とその経緯の話を整理しようと思います。

まずもって、兎にも角にも、、、汗は「無味無臭」なんです。

決して、洗濯ネタを忘れていたわけではありませんが、、、多くの読者を抱えることのできたこのぶろぐの「生命線」とでもいえるもので、書いてしまうと、みなさん、あっさりと去っていってしまうのではないかと、心配で心配で、、、(笑)

まぁ、野球のグローブやサッカーのキーパーグローブ、アメフトのプロテクターなどはどうしてるんですかねぇ???

話をもどしましょう、、、そう、、、汗は無味無臭なんです。
テレビのCMとかいろいろな広告で「汗のニオイを・・・」というのはおかしいのかもしれません。

しかしながら、剣道の場合、面には約40菌種の細菌叢があるという報告もあります。
おかしいとはいってはみたものの、、、確かに、、、「汗のニオイ」、、、ありますよね。

では、どういう機序かというと、、、
この無味無臭の汗も、時間が経つと、適度な温度湿度の環境下で、皮脂などと化学変化をおこし、腐性ブドウ球菌が発生し、悪臭を発生するのです。

Tシャツなどでもそうで、運動をした後、早い段階で洗濯をするのがもっともいいとも言われています。
時間がたってから洗濯をしても、すべてがとれないということも言われています。

まぁ、剣道具は簡単にはこういう洗濯ができないのです、、、ましてや洗濯ができないという都市伝説もあり、ますますクサい、キタナいという、剣道の3Kとかいわれる一端を担ってしまうんですね。

さらに、汗には電解質、ざっくりといえば塩分が含まれていて、この塩分が残ると乾きにくく、上記のように悪臭がとれなくなるのです。
そして、この塩分の蓄積は乾きづらさだけでなく、水分を呼び込んだり(乾かしてもすぐ湿る)、つねに水分を布団等に道具内に含むことになり、生革や革、布に悪影響を与え、剣道具の壊れを促進することになります。

そう、「なまがわき」、、、
こういう悪循環が起きているんです、、、。

ちなみに、最近剣道具に以下のものを使うというヒトもいるようです、、、
その、一方でベタベタになってしまうということも報告されています。

そう、かの有名な、、、「ファ◯リーズ」。
その他に似たようなものでは「リ△ッシュ」などなどもありますね。

これに関しては、根本的にNGです。

なんたって、洗ってないのですから、汗から発生するもろもろのことに関しての根本的解決になるわけがありません。
そして、この商品、、、非常に保湿性をよくするものでもあり、このことがかえって塩分と絡み合い、ベタベタを誘発するようですね。
解決策にはならないのは、至極当然かと。

まぁ、後ほど続編(・・・いつになるやら、わはは)に、この会社の商品については別途フォローしますから、ここはお許しあれ。

さて、どうやったらクサくないものにするか・・・
いきつくところ、「洗えれば、、、」ということになります。

しかし、以下のぶろぐにあるように、水分を含ませて作っている以上、水につけてはいけないのではないかという常識もあったりします。

> 拙ぶろぐ : 生革の話:ヲタクっぷり[14]

また、革製品を水につけるということに対して抵抗があるのも、、、これまた常識ですね。
ましてや洗濯ということへの抵抗感はかなりたかいと思います。
革に大切なのは油分であり、それを洗剤をつかうという洗濯ということになると、当然受け入れがたくなりますよね。
※今後、剣道具の洗濯の話を展開しますが、ほぼ洗剤はつかいません、、、革にはあまりいい影響がないようです。

まぁ、剣道自体、、、「漆製品を叩き、革製品を濡らす」 ということをする贅沢というか、非常識なものなんですけど。

いえいえ、、、そうは言っても、叩かれても剥がれにくい塗料や汗をかいてもスレや衝撃吸収につよい材料への「古人の知恵」がいっぱい詰まっているんですよ(以下参照)。

> 拙ぶろぐ : 古人の知恵「剣道具材料編」:ヲタクっぷり[2]

道具の材料のことはさておき、、、
いま私がしている洗濯機をつかう方法は、まだたいした時を経ていないのですが、、、それなりの経緯があり、それを触れておかないとおきたいと思います。

洗濯の経緯として、、、「つけ洗い」をおこなった方が私の周りにおられました。

たぶん、、、

「汗でビショビショになるなら、水につけても一緒」

という、開き直りというか、大英断があったのでしょう。
これ自体、すごい画期的なことですし、素晴らしいです。

新しもの好きのわたしも、トライして、何度も恩恵をうけました。
大きなタライとかが必要になるわけなんですけど、、、

先に結果をかいておきます、、、
つけ洗いをしても、中の塩分や汚れをすべて抜くには至りません、、、

でも、しないよりは全然いいです。

表面だけを靴ブラシのようなものでゴシゴシと洗うのよりも、はるかに布団の中などの塩分をとってくれます。

しかしながら、何年も使っていて、一度も洗っていない、、、すでに相当クサい道具は、、、
漬けられた水はドブのような色と異臭すら放ちます、、、何度も水を交換しながらやらないといけません。

ちなみに、タライがないといって、風呂オケでやると、、、悲惨です。
風呂も数日入れず、風呂場がクサい上、汚れがついたの風呂オケはなかなかキレイにならず(若い頃の借家の大家さん、、、ゴメンナサイ)。

結果的に、何度もやれればいいのですが、時間はかかるし、クサイし、、、

そしてなにより、この方法の致命的な欠点は、びしょびしょに濡らして、自然乾燥をさせるので、なかなか乾かないということです、、、。
塩分や汚れをとるのはいいこと自体はなのですが、革がずっと濡れているというのは、決していいことではないのです。

たとえば、、、

面のアゴのわきにある鉢巻といわれる革が水分をふくみ、弱くなってしまう(切れる)こともあります。

また、面は結果的に生革に水分が浸透することになり、膨らんだ上、乾くので漆がひび割れたりします。
そう、うれしくない仕上がりになります・・・練習用だと言い切れるもので気にしないならいいのでしょうけど。
わたしは、全部大事にしたいヒトなので、個人的にはこういう結果は好きになれませんでしたし、漆を塗りなおしてもらうということまでしました。

それはさておき、、、

で、、、

とある日、面を洗おうと、、、
でも家にも、会社にも面が入るようなタライはないし、、、

そして、前ぶろぐの「 叩いて、揉んで、『剣道具愛』:ヲタクっぷり[16] 」でも書きましたが、「小さな勘違い」、、、これが、革新的なコトをしてしまったのです、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

to be continued…つづく…次回乞うご期待。

(うーん、ここでおわるイケズな僕。)

 

 

 

<2012/09/17追記>
以下がこの剣道具の洗濯3部作+1 となりました。

3部作第2&3編
> 拙ぶろぐ: 剣道具の洗濯(本編):ヲタクっぷり[21]
> 拙ぶろぐ: 剣道具の洗濯(マニュアル編):ヲタクっぷり[22]

+1
> 拙ぶろぐ:皮・革(かわ)の「ショウ」:ヲタクっぷり[30]

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2 コメント

  1. どもども、いつも別の世界にこのブログを誘っていただき、ありがとうございます。

    で、まぁ、、、イケズですね(笑)

    つづきをね、楽しみにお待ちください。
    書くといって、1年強かかってるので、、、いつになるやら、アハハ。

  2. やったぁ待ってました〜(^人^)♪

    と思っていたら、ホントにイケズな終わり方じゃないですか…

    センセー待ってますね続編m(_ _)m
    今日も裏方お疲れ様ですm(_ _)mm(_ _)m

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