剣道場の床について、多くの剣道人はその材料については「針葉樹の無垢材や集成材」を是とし、サーフェスについては「無塗装・オイル塗布」を是とします。
この木材と仕上げによって、床の表面は非常に柔らかく、ほどよく滑るものとなっているわけです。
これについては、今回は語りません(笑)
剣道場(体育館)が塗装をしてあればラインが描かれていても、普通のビニールのラインテープで貼っても大きな問題はないと言えます、、、
ラインテープの利点はやはり剥がせるところですし、ある程度自由に引けるところです。
稽古(練習)や大会の実施方法によって可変性を作り出すこともできます。
剣道場で考えると広いところは決して多くないので、その利点はあるといえるでしょう。
一方、不利な点は、剥がれることとずっと貼っておくとよごれるところです(そもそもずっと貼ることに対応していないはずでですが 笑)。
また、ラインが引いてあることの利点は、すぐに試合場であれば試合ができます。
しかし、少し観客席を作ってずらしたいとか、他の種目の線を見せないできれいに剣道だけをしたいということとなると、今度は「消し線」という床と同じような色のラインテープの出番、、、というか、なんだか変なことになっています、、、
さらに剣道におけるラインテープでは、大きな問題があります。
つまり冒頭のような無塗装・オイル塗布の針葉樹(集成材も含む)の床だと、、、剥がすときに、床材そのもの、ささくれだつように床を傷めててしまうことです。
みなさん、床に少しでも思いがあるひとはここに心痛めるのです。
それでは、ラインを最初から塗装すればいいということになりますが、、、
面倒なのは、、、剣道の試合場は9~11mという統一されたものではないこともあり、その可変性について悩みます。
さらに重要なのは、裸足でその感触を大切に、かつシューズを履かずに衝撃吸収を身体そのものでやっているわけで、ウレタン塗装の体育館にラインが塗装されているというのと違い、無塗装にラインを引くと当然ラインの上は滑らない部分となり、そのサーフェスのギャップで苦しむこととなります。
これはビニール素材のラインテープでも同様のことがいえるでしょう。
つまりは、怪我に繋がる危険性が高まることもわけなんです。
そこで、、、後述の床ヲタさんが無塗装などの剣道場のラインについて質問が来ましたので、これまでのやってきたことのご報告を兼ねて今回のポストとします。
今年の10月、日本発売、、、これが決定打となりそうです!!!
まず、剥がすのがキレイにならないので、剥がすのがキレイになるようなラインテープを探しました。
以下がそうです。
建物の廊下にガイドラインとして使用したりしています、、、とてもテープそのものがプラスチックで強いのでウレタン加工の体育館や建物の廊下などならキレイに剥がれますが、無塗装・針葉樹の床には無理でした、、、つまり糊の粘性自体は変わらないということです。
ただし、長時間貼りっぱなしにしてもウレタン塗装のされている体育館などではキレイに剥がせますし、テープ自体がプラスチック製で強いので、運動の靴などによる擦れにも強いです、、、でもかなり高いんですよねぇ(汗)
そして、大和の国のとある武道館で、ラインを引く際に、和紙のラインテープを使用し、使用後には剥がすということをされていたのに出会うこととなり、これを試すようになりました、、、こういうところ増えてきているようですね。
つまり、床を傷めないために対処せざるを得なくなっているということでしょうね。
和紙のラインテープのいい点としては、表面がビニールテープと違いそこそこ滑る、糊が弱い(弱粘性な)ので、床の表面を傷つけないことが挙げられます。
しかしながら、紙なので破けやすい、、、まぁ、耐久性があったら剥がれないし、床にも負担があるわけですからね。
とはいっても、、紙の繊維に沿ってチリチリと、こよりを作るような感じです、正直キレイではありません、汚いです、、、足についてくるときもあります、、、神経質な剣道の先生には少し気にされる方が出るのではないかと心配するくらいです。
また、紙だから、黒ずむとかそういう汚れを気にされるかもしれませんが、その前に剣道によるすり足でちぎれていきます。
とはいえ、試合シーズンになると何度も貼り直すのはもったいないので、ちぎれてる部分は切って、つぎはぎのように足して貼って使います。
和紙のラインテープは、見るところ、現在、2社から出ていますね。
> ミカサ:LTP-500 W ラインテープ 和紙 50mm幅 2巻入
モルテンは2巻で2,808円、1巻1,404円、ミカサは2巻で2,592円、1巻1,286円(40mm幅もあります)となります、、、うーん、どちらもちょっと高いですねぇ、、、結構すぐ破れるし、原則1回の使用と考えると、、、
でも、床材のことを考えると、もうこの一択しかないと考えていました、、、
ラインテープ、ラインというは都度作るということとするしかないと言えましょう、、、まぁ、気だって息をしているって考えれば、テープ貼りっぱなし、塗装をラインだけでもかけるっていうのはよろしくないと、床を愛でるとこういう結論なのかな。
しかし、、、ここで紙ならぬ、神が現れました。
3つのMという会社に勤務するひと、弊社の指導者なのですが、、、考えが柔軟なんですね、ステキです。
和紙のラインテープならマスキングテープでもいいんじゃないかと。
さっそく、黄色や薄い青色のちょっと細めのテープで実行!!!
(現在では白はありません)
色もラインの細さも慣れですね、すぐ気にならなくなります。
また、ウレタン加工の体育館で試合ようであれば、大して踏んだり擦れたりすることは剣道では少ないので1日くらい持ちます。
そして、何より、、、 安い ! ! !
白がないのがこれまでの難点で、、、
大事な大会を実施するときは和紙テープを使って、場のセッティング、おもてなしをするんですけど、、、
結果的には、同じような効果があります、、、最高です、マスキングテープ。
擦れてキレるところもそっくりだし、そこそこ滑るのも同じ、そして、そもそもの目的として剥がれやすいのと無塗装・針葉樹の床を痛めることはありません。
※まぁ、そもそもラインが滑ると他の競技では問題と言えますよね、だからこんな考えはしないのでしょうけど。
そしてそして、、、
まず、床ヲタさんが見つけました↓、、、マスキングテープ、白の50mm幅!!!
> アールエスコンポーネンツ株式会社:マスキングテープ 3M 紙,幅:50mm,長さ:50m 白
これ、、、 1巻369円 です! ! !
そして、兎に角 安い! ! ! 素晴らしい! ! !
そして、追加情報が前出の神ってるお方から、、、これはアメリカで先行販売されているもので、日本では今年の10月発売の予定となるようです。
情報ありがとうございます、tomさん!
もう剣道場のラインテープといえば、これで決定となりそうですね!!!
ただし、注釈をつけておきますが、長く貼りっぱなしにするものではないという認識、床をできるだけ息をさせてあげようという思いも浸透させないとなりません。
※ちなみに輸入製品で上記サイトではもう在庫もないらしいです(投稿日現在)、、、はやくしてね、日本3Mさん!!!
参考までに、床ヲタさん登場の過去ポストをあげておきますね(ほかにもありますが、、、以下読んでみてください)(笑)
>拙ぶろぐ:剣道場の床のこと(3) すべりとメンテ:ヲタクっぷり[33]
>拙ぶろぐ:竹刀の「乾燥」工程について考えた:ヲタクっぷり[32]
これは、床というより、彼のスイーツ男子っぷり?です(笑)