まぁ、忙しくさせてもらっています。
稽古量は確保できなくなっていますが、ヲタクとしての剣道愛、こんなことをしているのでご報告しますね。
竹刀ネタは多々書いています、、、以前、植物油がいいということを書きました。
> 拙ぶろぐ:竹刀は植物系…続・竹刀の基礎知識(お手入れ編):ヲタクっぷり[31]
これらは、過去の歴史的にいわれてきたことと、それにならった自分の経験と、実証してきた経緯からでした。
そして、今年初めの前々回のポストでは、それについての疑問を持つようになってきていました。
> 拙ぶろぐ:反省からの本年度初ポスト:選抜大会と竹刀油のことの追記
そして、、、
今回、自己批判とともに、いろいろな検証をしてみています。
この結果(まだ過程なのですが)、竹刀の手入れについてより良い方法が少し見えてきて、ちょっとした本務に活用できるかもという課題がでてきました。
課題については今後熟考してみたいと思いますが、まずは現時点ですくなくとも竹刀にとっていいという結果を報告しておきます。
ちなみに、課題は今後科学的に解決しようと思いますが、竹刀の手入れについてはあくまでも経験談としてくださいね。
植物油については、これ自体は間違いではないとおもいます。
手入れをするってことがまず非常に重要なことでもありますし、悪いわけもありません。
ただ、いま現在の竹刀構造過程や世の中の産業のことから、ベストな手段でもないかもしれないということもわかってきました。
ツバキ油や丁子油が重宝されたのは、植物油のなかでも竹刀への染み込み、浸透性が高いということで重宝されたものといえます。
この背景には単純に、油として粒子が細かいということになるといえましょう。
このことから、効果ある高価な油になっていったのではないかともかんがえられますね。
しかし、お金の問題ではないとはいえ、このような高価な油を使う必要があるのかというのをどうなんだろうと考えることとなりました。
さらには、植物油では染み込みが遅い分時間をかけて浸透させないと、染み込んだ部分とそうでない部分があって、割れやすくなるなどというヒトもいたりするのもあり、ますます、うーんとかんがえることに。
もうちょっとだけいうと、昔の竹刀は今の竹刀とちがいます。
今のものは、海外からの竹がほとんどでそれは半製品としてコーティングみたいにされているのは、みなさんがご存知でしょう。
これにより、昔の竹より、油は入りにくいのではないかと当然考えられますよね。
・・・竹刀のコーティングみたいな表面について(オフレコです)・・・
実は、これ、いまの竹刀製造業界にとっては、竹刀の軋み(きしみ)音を減らしているってこともあったりします。
材料のせいか、技術のせいか、、、いい製品ができていないとも言えるかもしれません。
オートメーション化によって、価格が下がっているということはユーザーに対しての恩恵がないわけではありませんが、こういう現実もないわけではないようです。
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そこで注目したのが、機械油です。
昔ということとなると、機械油はあまりメジャーじゃありません。
昨今では、機械油は石油などからの生成技術がたかくなっていますから、より粒子が細かいものがあるといえましょう。
昨今の竹刀職人さんたちは、ミシン油や機械油を使っているといわれていますが、、、この観点からあきらかに浸透がいいのではないかといえます。
そこで、、、実験をしたのは、次の写真です(笑)
冒頭のシリコンスプレーも556もどちらも安い、量も多い!(比較対象は竹刀用に販売されてますスプレー油です)
ちなみに、スポーツ用品も用途に書いてありますから!!
いやぁ、、、どちらも染み込みます!!!染み込ませるだけなら556かな。
写真は右が556、左がシリコンスプレー。
どっちもイイです。
ただですね、無香性を買いましょう、竹刀袋をあけると気分がわるくなります。
また、実は556の成分は簡単に言うと、「灯油」とスプレーの「ガス」が半々です。
したがって、「竹刀」に「灯油」とかんがえると、あまり気分のいいものでもありません。
わたしは、これを調べた瞬間、気が進まなくなってしまいました。
そして、剣道具への影響が機械油はあるんじゃないかなとおもったんですが、、、
以下の実験で、シリコンスプレーもふくめて、あまり革には問題はなさそうですので、剣道具自体には問題ないとおもうのです。(以下、スプレーした直後としばらくした後の写真、元の汚れもありますし、もっとほっておくとなにかしたのってくらいになります。)
しかしながら、556についてはプラスチックやゴムにはよくないと説明書きにもありますので、先ゴムやナイロン製の弦には良くないであろうということは推測できます。
556は粘度が低いので、竹のみでビニールにいれて、横にして保管などとしないと、他のものへ移ったり、流れてしまって染み込ませたいところに安定しなかったりもします。
まぁ、染みこみがいいので、枯れてしまった竹にはいいのでしょうね。
さて、シリコンスプレーです。
556は自転車などではサビ落としとなっていますが、このことから、スポーツ用品などでは洗浄剤程度の扱いらしいです。
潤滑油とかいてありますが、自転車などでは556はNGという話もあったりして、潤滑どころがガタガタになると言われたりもするそうです。
一方で、シリコンスプレーは洗浄した跡の保護など、スポーツ用品の世界ではとても活用されてたりします。
これこそが、まさに潤滑油。
こういう目的は実は竹刀に重要ではないかとかんがえました。
また、歯科医さんもつかうそうですから、カラダにも影響がないようです。
そして、油としても、実際のところ、表面からしっかり染み込んでいる感じもありますし、色も少々落ち着きます。
わたしとしては、こちらのほうが好きですね。
とくに潤滑剤としての機能、擦れ(こすれ)が軽減すれば、破損もへるのではないかと。
以下、音を聞いてい下さい、556を染み込ませるのも悪くないですが、シリコンスプレー、スゴいです。
塗布して、同じ時間置いておいたものです。
(ちょっとわかりにくいかもしれませんが、音量上げて、下のリンクをクリックしてご確認ください。)
また、表面にコーティングされる感じがあり、竹刀自体にふくまれた水分は逃げにくくなるのかなと考えたりもしています。
実際、いまのところ、シリコンスプレーがなかなかいいなぁというのが感想です。
ただし、、、シリコンスプレーについては、今の竹刀の表面にあるコーティングがヌルっと白く浮いて剥がれて出てくることがあります。
ここが難点だったりします。
でも、いまのところ、お手入れとしては、乾燥しきっているものは556などの機械油となりましょうが、道具の手入れとしてはシリコンスプレーだなぁと思っています。
以上、中間報告とします。
さてさて、剣道のルールにおいて、竹刀は安全性の観点もあるのでしょうが、年齢によって(体力的要素って言えるのかな?)、長さの上限と重さの下限によって、規格を決められます。
しかしながら、以前、下記のポストを床ヲタさんにきいたとおり、木材の基準にあるように、竹にも含水率というのが重要ではないかと思い始めてきました。
つまり、竹も測定したほうがいいのかなと。
※結構、以下ポストは必読ものです(笑)
> 拙ぶろぐ:竹刀の「乾燥」工程について考えた:ヲタクっぷり[32]
これについては、今後の課題として、研究をしてみようかなとおもっていますので、報告についてはお待ちくださいね。
ついでに、参考資料です。
拙ぶろぐ。の過去にアップした、その他の竹刀関連記事は以下です。
もしお時間があればどうぞ。
<できれば読んで下さい、マストといいたい(笑)>
<お時間あれば、、、>
> 拙ぶろぐ:木を見て森を見ず〜竹刀の付属品から〜:ヲタクっぷり[27]
<2014/08/31追記>
夏は結構稽古が出来る環境でした。
でも、竹刀はあまり壊れることなく、竹のピースとして1,2枚しか交換していません。
パワーがなくなったのか、ちょっと道具使いとして上手になったのか、わかりませんが、これも効果があったのかなと。
たったひとりの被験者の経験談ですが、ちょっとは効用ありそうです、シリコンスプレー!!!